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年間祭事
- 例祭(れいさい) 10月15日
- 神幸祭(しんこうさい) 10月15日の次の日曜日
例祭は神社の最も大切なお祭りです。
秋に行われるこのお祭りは、もちろん今年のお米が収穫できたという感謝の意味合いが強くありますが、それ以上に日々の神恩に感謝するお祭りです。
伊太祁曽神社の例祭では、各地区の代表として氏子総代が参列し祭典を執り行い、また神輿が出御して氏子地区がこぞってお祝いを行ってきました。
近年は神輿の担ぎ手が平日では集まりにくいという理由から例祭の本殿祭祀と神輿渡御の日を分けて行っています。
江戸時代の文書などには、伊太祁曽神社の例祭と須佐神社(有田市千田鎮座)の例祭には、それぞれの神社より神馬を出し合っていたことが記されており、現在もその名残から須佐神社の例祭(毎年10月14日)には伊太祁曽神社の総代が、また伊太祁曽神社の例祭(10月15日)には須佐神社の総代が代参することとなっています。
同日は午前10時より本殿にて祭典を執り行い、引き続いて奥宮(丹生神社)へ揃って移動し 奥宮拝礼 を行った後、再び神社に戻り直会を行います。
神幸祭は昔は例祭に続いて執り行っていました。3基の神輿が渡御するお祭りですが、神輿の担ぎ手が集まりやすいように現在は10月15日の祭礼直後の日曜日に執り行っています。(15日が日曜日の場合は古来に従い同日に行います。)
午前11時に神幸祭の出御が執り行われ、渡御行列の所役の召し立てが行われます。
その後、出発の準備を整えて正午にお祓いを受け、3km北にある奥宮(丹生神社)を目指します。
行列には、道案内の神である猿田彦神に扮した 猿田彦役 が先頭を行きます。猿田彦役は 明年が本厄となる年令の男性 から選ばれます。道開きの神の役をすることによって、翌年の本厄も道が開けるという、厄除けの意味もあるようです。
獅子頭も雌雄1対が付き従います。昔から獅子に頭を噛まれると1年間無病息災であると云われており、渡御行列が近づくと沿道の人たちは近寄ってきて獅子に頭を噛んでもらいます。子供が泣いて怖がる中、健康を願って連れてくるお母さんたちがとても微笑ましいです。
弓や翳(さしは)、四神旗などの行列の威儀を正す威儀物が続きます。
幼子の稚児行列は神社から県道の交差点まで神輿を見送る役目です。小学校に上がる前くらいの子供たちが稚児衣装に身を包んで歩きます。
子供みこしは15日の例祭と、その後の神幸祭の両日出ます。神輿は男性が担ぐので、女性は華車という山車を曳いて行列に参加します。
そしていよいよ神輿が続きます。江戸期に造られたであろう古い3基の神輿がそれぞれ氏子・崇敬者に担がれて進みます。
伊太祁曽神社には3柱の神様が祀られているので、神輿も3基あるのです。
行列は途中休憩をしながら 奥宮 をめざします。奥宮直前の急勾配は渡御行列前半の一番の見せ場。
神輿が奥宮に到着すると奥宮祭を行い、しばらく休憩します。
還りは四季の郷公園に立ち寄ります。神輿が近づくと園内の方がこぞってエントランスへやってきます。
担ぎ手もここが見せ場とばかり気合が入るようです。
そして、元来た道を通って神社へ。到着すると還幸祭を執り行い、渡御行列の執り納めとなります。奉仕者一同で直会を賑やかに行い、祭りの夜は更けてゆきます。